品種紹介: オニール
宇宙には「オニールのコロニー」という概念があるのをご存じでしょうか? これは1970年代、物理学者ジェラルド・オニール博士によって提案された、宇宙空間に巨大な居住施設を建設するという構想。遠心力で重力を作り、植物や人間が暮らせる環境を人工的に再現しようという壮大なアイデアでした。 その名前を冠するブルーベリーがいるのだから、ちょっとワクワクしませんか? **そう、それが「オニール(O’Neal)」**です。 もちろんこの品種と宇宙コロニーに直接の関係は…ないのですが(笑)、オニールという名前には、どこか近未来的な響きと安定性のイメージがあるんですよね。 そして実際、この品種も非常に優秀な安定性を持っています。 まず特筆すべきは**早生(わせ)**品種であること。 6月中旬〜7月上旬という、夏が本格化する前にもう収穫ができる、まさに「先行者」。早くに甘い果実を届けてくれるのは、ちょっとした未来を先取りする気分。 果実は中粒〜大粒で、丸みがありやや扁平。果皮は美しく、果肉はしっかり、果汁たっぷり。 そして何より特筆すべきはその糖度の高さ。甘さがしっかり感じられるのに、後味はさっぱり。ちょうどよい酸味とのバランスで、ついつい手が伸びてしまう中毒性すらあります。 耐暑性や耐病性にも優れ、家庭栽培でも扱いやすい。 地上でのブルーベリー生活においても、まるで宇宙コロニー並みの「完全環境」を実現してくれるような品種なんです。 つまりオニールは、「味・見た目・収穫時期・育てやすさ」全てが高水準で調和された、理想的なバランス派。 まさに「設計された果実」とでも言いたくなる完成度。 …オニール博士も、こんなブルーベリーを知っていたら、自分の名前をより誇りに思ったかもしれませんね☺️